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コラム

経営者なら知っておきたい!いまさら聞けない「交通遮断帯」ってなに?

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経営者なら知っておきたい!いまさら聞けない「交通遮断帯」ってなに?(店舗・オフィス立地編)

出店やオフィス移転を検討するとき、家賃や坪数、交通手段、周辺の人口動態はしっかり調べる経営者が多いでしょう。
しかし、意外と見落とされがちなのが「交通遮断帯」です。
これを軽視すると、「想定したお客様が全然来ない」「社員の通勤ストレスが増える」といった立地ミスにつながります。


1. 交通遮断帯とは?

ズバリ言います。
交通遮断帯とは、道路や鉄道、河川などのインフラや構造物によって、人や車の行き来が大きく制限される地帯や状況のことです。

具体的には…

  • 幹線道路・高速道路、長い信号

  • 鉄道線路や高架、なかなか開かない踏切

  • 大きな河川や運河

  • 防音壁やフェンス

これらは地図上では距離が近くても、実際にはアクセスを大きく阻害します。


2. 店舗・オフィス立地に与える影響

交通遮断帯は、顧客やスタッフの「行動半径」を狭めます。

① 店舗の場合:来店率の低下

例えば、幹線道路の反対側に大型住宅街があっても、横断歩道まで数百メートル離れていれば、多くの住民は来店を敬遠します。
「信号を2つ渡らなければならない」「踏切で待たされる」だけで心理的距離が遠くなるのです。

② オフィスの場合:通勤・営業効率の低下

社員が駅からオフィスに向かう際、踏切や大通りの横断が毎日発生すれば、時間とストレスが積み重なります。
営業拠点なら、訪問先への移動時間にも影響します。


3. 交通遮断帯の種類

(1)物理的遮断

通れない、または大きく迂回が必要なケース。高速道路や河川、鉄道の高架下など。

(2)心理的遮断

物理的には通れるが「面倒」「危険」と感じるケース。長い横断歩道、暗い高架下、騒音の多い道路などが該当します。


4. 実際の失敗事例

事例① コンビニの片側商圏化

幹線道路沿いに出店したコンビニ。反対側の住宅地からは信号が遠く、事実上、道路の片側からしか集客できず売上が半減。

事例② オフィス移転で人材流出

新オフィスは駅から直線距離300mだが、途中に大きな国道と歩道橋があり、実際の徒歩時間は倍以上。
結果、通勤負担から退職者が増加。


5. 交通遮断帯を考慮した立地戦略

① 現地調査を必ず行う

地図や不動産資料だけではなく、実際に徒歩・車でアクセスを確認します。
朝・昼・夜の時間帯別に人や車の流れもチェック。

② 商圏分析の精度を上げる

「半径〇km圏内」という机上の商圏ではなく、遮断帯を考慮した実質商圏を設定します。

③ 出入口や駐車場の位置を工夫

可能であれば遮断帯側にも入口を設ける、駐車場を両方向から入りやすい位置に配置するなどの工夫をします。

④ オフィスなら通勤導線を重視

最寄駅からの徒歩ルートが快適か、安全かを必ず確認。
通勤経路アプリで社員の通勤時間シミュレーションを行うのも効果的です。


6. 将来の変化も見込む

交通遮断帯は永遠ではありません。都市計画や再開発で改善されるケースもあります。
行政の計画を確認し、「今は遮断帯があるが数年後に改善される」立地は、将来性のある投資先になる可能性があります。


7. 今日からできるチェックリスト

  • 商圏内に幹線道路や鉄道、河川はあるか?

  • 遮断帯を越えるルートは近くて安全か?

  • 想定顧客や社員は、実際にそのルートを利用したがるか?

  • 将来、遮断帯が解消される計画はあるか?


まとめ

店舗やオフィスの立地を選ぶとき、地図上の距離や家賃だけで判断するのは危険です。
交通遮断帯は、目には見えにくい「商圏の壁」となり、集客や人材定着に大きな影響を与えます。

経営者としては、「直線距離」ではなく「実際のアクセス感覚」で立地を評価することが重要です。
そうすれば、集客力・働きやすさ・将来性の三拍子がそろった場所を選ぶことができます。


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この記事を書いた人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)

V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。

【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

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