
起業の落とし穴|将来リスクを甘く見てはいけない理由
みなさんこんにちは!
V-Spiritsグループ代表で、起業コンサルタント(R)の中野裕哲です。
メディア取材や講演などでも多くお話ししているテーマ、今回は「将来リスクを甘く想定してしまう起業の落とし穴」について、実際の失敗事例を交えながら詳しくお話しします。
目次
- なぜ起業家はリスクを甘く見てしまうのか?
- 失敗事例:通信回線代理店のケース
- 想定外の落とし穴|「卒業」による大量解約
- 想定できたかもしれないリスクとは?
- リスク想定で起業を強くする3つのポイント
- よくある質問(FAQ)
- 無料相談のご案内
なぜ起業家はリスクを甘く見てしまうのか?
起業を決意する瞬間というのは、誰もが「自分のビジネスは絶対うまくいく!」という強い信念を持っています。
もちろんそれは素晴らしいこと。しかし、同時に「楽観的な想定」が強すぎると、将来の落とし穴にはまる危険性が高くなります。
ビジネスの世界では、順調なときほど「リスクを想定する力」が求められます。
起業初期にありがちなミスは、「今うまくいっているから、これからも続く」という思い込みです。
💡中野のワンポイントアドバイス
起業家に必要なのは「悲観する力」ではなく「想定する力」です。
最悪のケースを事前に想定しておけば、実際にトラブルが起きたときに冷静に対処できます。
失敗事例:通信回線代理店のケース
それでは、実際にあった失敗事例を紹介しましょう。
ある経営者が、家庭向けインターネット回線の販売代理店として起業しました。
ターゲットは「一人暮らしの大学生」。
営業戦略は的中し、スタート直後から契約が順調に増加。
1年目・2年目と右肩上がりで売上が伸び、社員を増やし、事業を拡大。まさに成功街道まっしぐらのように見えました。
しかし、3年目に入った頃──。
事業の流れを一変させる“想定外の落とし穴”が待っていました。
想定外の落とし穴:「卒業」による大量解約
原因はシンプルでした。
ターゲットとしていた大学生たちが、卒業とともに引っ越してしまったのです。
その結果、契約者が一斉に解約。
しかも、代理店として受け取っていた報酬の中には「契約継続を前提とした成果報酬」が含まれていました。
つまり、早期解約分の報酬を返金しなければならないという事態に。
売上は大きく見えても、キャッシュフローは一気に悪化。
資金ショートが発生し、最終的には事業継続が困難に…。
このケースは、まさに「想定力の欠如」が生んだ典型的な失敗例です。
想定できたかもしれないリスクとは?
この事例、果たして「想定外」だったのでしょうか?
実は、冷静に分析すれば事前に予測できた可能性が高いです。
考えられるリスク想定ポイント
- 大学生をターゲットにする場合、卒業時に解約が集中することを前提に契約期間を設定すべきだった
- 契約継続率を高めるために、卒業後も引越し先で利用できるプランを提案する仕組みを構築すべきだった
- 報酬体系を「継続期間連動型」から「初回成果重視型」へ見直すべきだった
つまり、初期の段階でこれらの可能性をシミュレーションしていれば、
キャッシュフローの悪化を未然に防ぐことができたのです。
リスク想定で起業を強くする3つのポイント
① リスクを「定量化」して考える
「起こるかもしれない」ではなく、数字で考えることが大切です。
「解約率10%」「売上減少20%」といった具体的な数字を想定すると、対策が見えやすくなります。
② 売上だけでなく「キャッシュフロー」を重視する
売上が増えても、入金のタイミングや返金リスクを考慮していないと、手元資金が枯渇します。
特に「後払い」「成果報酬型」のビジネスは、資金の流れを丁寧に設計しましょう。
③ 定期的に事業計画を見直す
起業後も、半年〜1年ごとにリスクを見直すことが重要です。
市場環境や顧客の変化に合わせて戦略を修正できる企業ほど、長期的に安定します。
よくある質問(FAQ)
Q1. 事業計画にどこまでリスクを盛り込むべき?
A. 想定されるリスクをすべて挙げたうえで、重要度の高いものを中心に対策を明記するのが理想です。
リスクが多くても、対応策があれば信頼性は下がりません。
Q2. 起業前にリスクを相談できる相手は?
A. 税理士・中小企業診断士・行政書士などの専門家に相談しましょう。
第三者の目でチェックすることで、見落としが防げます。
Q3. リスク対策を考えすぎて行動できなくなりそうです。
A. 大丈夫です。すべてのリスクを完璧に防ぐことはできません。
重要なのは「起こったときにどう対処するか」をあらかじめ決めておくことです。
【無料相談のご案内】
起業の手続きって何から始めればいいの?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。
無料相談も行っているので、ぜひ一度、ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!
この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。

この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。



























