
事業再構築補助金の実務上の注意点|広告費や外注費のみの計画は審査に通るのか?
こんにちは。今回は事業再構築補助金の実務上の注意点として、
特に質問が多い「広告費や外注費だけを計上した計画は審査に通るのか?」について、制度上の根拠と実例を踏まえて解説します。
通常、事業再構築補助金は機械装置や建物費などの“資産性のある設備投資”が中心となるイメージがありますが、実際には広告費や外注費などの「一過性の経費」が中心の計画も存在します。
果たして、このような計画は審査に通るのでしょうか?
結論から見ていきます。
目次
事業再構築補助金とは
事業再構築補助金とは、中小企業等が新規事業や事業転換に挑戦する際に必要な投資を支援する補助金制度です。
対象経費は幅広く、次のような費用が補助されます。
- ✔ 設備投資(機械装置、内装工事など)
- ✔ システム開発費
- ✔ 広告宣伝費・販売促進費
- ✔ 外注費(デザイン委託、制作委託など)
そのため「広告費や外注費が中心の事業計画」も形式上は申請可能です。しかし、審査の観点では追加の注意が必要です。
広告費・外注費だけの計画は審査に通るのか?
結論から申し上げますと、
✔ 制度上は採択される可能性があります。
つまり、広告費や外注費といった一過性の経費のみを計上しても、
審査が「妥当である」と判断すれば採択は可能です。
ただし、公募要領には一部の経費構成に関する重要な記載があります。
公募要領36ページの記載内容
公募要領36ページには次のように明記されています。
「一過性の支出と認められるような支出が補助対象経費の大半を占める場合には、本事業の支援対象にはなりません。
例えば、資産性のない経費のみを計上する事業や、1つの経費区分だけに大半の経費を計上する事業等、特段の事由がある場合には、交付申請時に、その理由を明らかにした理由書を添付書類に追加して提出してください。
交付審査において理由書の妥当性を審査し、補助対象とするか否か判断します。」
ここから分かるポイントは次の3つです。
① 一過性の経費が多いと慎重に審査される
広告費・外注費は「資産性がない経費」に該当しやすいため、計上比率が高いと審査の注視ポイントになります。
② 完全NGではなく「理由書を求める」というスタンス
重要なのは「完全に対象外ではない」という点です。
合理的な理由が説明できれば採択される可能性は十分あります。
③ 問題は申請時ではなく“交付申請時”に起きやすい
申請段階では通っても、交付申請時の審査で理由書が求められ、不備が起きることが少なくありません。
実際の採択事例
弊社が支援したクライアント様の中には、
✔ 経費の大半が広告宣伝費や外注費で構成された計画で採択されたケース
が実際にあります。
採択後も無事に交付申請・補助実施まで進み、補助金の支給まで完了しました。
この事例からも、適切な計画を立てれば広告費中心の事業でも採択され得ることが分かります。
審査に通るための重要ポイント
広告費や外注費のみを計上する場合、次のポイントを押さえることで採択確率が高まります。
① なぜ広告費が中心なのか「合理的な理由」を説明する
例:新規事業がWebサービスであり、広告費と開発費が中心になるため資産性経費が少ない。
② 将来の収益モデルを明確に示す
一過性経費だけでも持続可能なビジネスであることを説明する必要があります。
③ 補助事業後の成果を具体的に数値化する
KPI・売上予測・市場規模などを提示すると説得力が増します。
④ 交付申請時の「理由書」提出が必須
公募要領に沿った形式で理由書を作成することで、交付審査もスムーズになります。
⑤ 無駄な経費計上を避ける
広告費であっても、事業計画と整合性がない出費は審査に不利です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 広告費だけでも本当に採択されるのですか?
可能です。ただし、合理的な理由と収益モデルの説明が不可欠です。
Q2. 広告費の上限はありますか?
明確な上限はありませんが、事業内容との整合性が必須です。
Q3. 外注費のみの場合も同じ対応ですか?
はい。同様に理由書の提出と十分な計画説明が必要です。
Q4. 理由書はどう書けばいいですか?
弊社でテンプレートをご用意できます。お気軽にご相談ください。
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起業の手続きって何から始めればいいの?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。
無料相談も行っているので、ぜひ一度、ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引 主任者、
補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。


























