
クロスメディア時代の起業戦略~会社員から起業家へ羽ばたくあなたへ~
はじめに
ズバリ言います。起業に成功する人と失敗する人の差、その一つが「情報の扱い方」です。いまや起業準備の段階であっても、「クロスメディア戦略」を知っているかどうかで、大きな差が出てきます。
今回は、1年後の起業を視野に入れている会社員の方に向けて、「クロスメディア」という視点から、どのように情報を発信し、集客し、信頼を獲得していくのかを、実務的かつ具体的に解説していきます。
1. クロスメディアとは何か?
1-1 クロスメディアの定義
クロスメディアとは、テレビ・ラジオ・新聞といった「旧来型メディア」から、Web・SNS・YouTube・ポッドキャストなどの「デジタルメディア」まで、多様なメディアを組み合わせて情報発信する戦略のことです。
例えば、ブログで集客したお客様に、メールマガジンで教育し、YouTubeで信頼を構築し、最終的に対面のセミナーに誘導する。このような“メディア連携”が、現代の起業家にとって非常に重要になります。
1-2 なぜ今、クロスメディアなのか
今の時代、お客様の情報接触時間はスマホ中心。しかも、複数のメディアをまたいで情報を得るのが当たり前になっています。そのため、「一つのメディアだけで勝負する」のは、もはや時代遅れなのです。
特に起業初期は、「認知」→「興味」→「信頼」→「行動」の流れを、いかに効率よくつくれるかが勝負どころ。そこで効果的なのがクロスメディア戦略なのです。
2. 起業準備中から始めるクロスメディア戦略
2-1 起業前こそ「発信力」を磨こう
多くの方が「起業してから発信を考えよう」と思いがちですが、それは遅すぎます。起業前から、ブログやSNS、YouTubeなどで「自分はこういうことを大切にしている」「こんな専門性がある」という発信を始めましょう。
これは“先行投資”であり、のちの集客基盤になります。フォロワー数や反応率といった“信頼残高”を積み重ねるには時間がかかるため、早く始めるに越したことはありません。
2-2 メディアを連携させる設計を
例えば以下のような設計が考えられます:
- SNSで日常的に発信 → ブログ記事に誘導
- ブログ記事からメルマガ登録へ誘導 → 継続的に教育
- メルマガから無料セミナーや体験サービスへ誘導 → 有料サービスにつなげる
重要なのは「次のアクションに自然につながる導線」を各メディアに組み込んでおくことです。
3. 実際に起業家が行っているクロスメディア戦略の例
3-1 30代会社員Aさん(コーチ業で起業)
会社員時代から、自己啓発をテーマにしたブログとYouTubeを運営。読者や視聴者からのコメントに丁寧に返信し、信頼を構築。起業後はメルマガで限定動画やオンライン講座を配信し、1年で安定収入を確保。
3-2 主婦起業家Bさん(ハンドメイド販売)
Instagramで作品の紹介と制作過程を発信。ストーリー機能を使って製作の裏側も共有。フォロワー数が3000人を超えたあたりで、BASEにネットショップを開設。SNS→ショップへの導線設計で、月商20万円を超えるように。
4. クロスメディアを成功させる5つのコツ
- メディアごとの役割を明確に(例:SNS=接触、ブログ=教育)
- 導線設計を意識する(次に何をしてほしいかを提示)
- コンテンツを再利用する(ブログ→動画、動画→ショート)
- 少なく始めて徐々に拡張(最初から全部やろうとしない)
- 数字で振り返る習慣をつける(クリック率、登録率など)
よくある質問(FAQ)
Q. 「時間がなくてSNSやブログまで手が回りません」
A. 最初は“最も自分に合った1つ”から始めましょう。文章が得意ならブログ、話すのが得意ならYouTubeやポッドキャストがオススメです。
Q. 「恥ずかしくて発信が怖いです…」
A. 多くの人が同じ悩みを抱えています。まずは“仮名アカウント”で練習するのもアリです。大切なのは「続けること」です。
Q. 「何を発信していいかわからない」
A. よくある疑問や誤解に答える、体験談を書く、役立つ情報をまとめるなどが王道です。お客様の視点で「こんな話があったら助かるな」と思う内容を発信しましょう。
まとめ
クロスメディア戦略は、一見難しそうに思えるかもしれませんが、ポイントを押さえれば会社員のうちからでも十分実践できます。ポイントは「できるところから、まずは一歩を踏み出すこと」です。
発信を通じて「信頼」を積み上げ、「あなたから買いたい」「あなたに相談したい」と思ってもらえる存在になっていきましょう。
さあ、あなたも今日から“起業の第一歩”を始めてみませんか?
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この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。