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コラム

増収・黒字でも展示会出展助成事業は使える?東京都の3つの入口と準備の順番

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売上が伸びている会社の東京都 展示会出展助成事業:要件の3つの入口と判定の流れ

直近は増収・黒字で、展示会にも出たい。ところが「東京都 展示会出展助成事業は売上が減った会社向け」と聞き、自社は対象外かもしれないと迷っている都内の経営者に向けた記事です。

結論から言うと、売上減少だけが条件ではありません。東京都 展示会出展助成事業の要件は、経営分析を受けることを前提に、売上減少・損失計上・所定の証明のいずれか1つ以上に当たること、という2段構造です。増収で黒字の会社は前の2つに当たらないため、3つ目の「所定の証明」で入れるかどうかが分かれ目になります。

内容は、東京都の報道発表(2026年3月26日・令和8年度の募集開始)と募集要項をもとに整理しています。

東京都 展示会出展助成事業の全体像

東京都と(公財)東京都中小企業振興公社が、令和8年度「目指せ!中小企業経営力強化アドバンスプラス事業」の一環として行う助成事業です。都内の中小企業者の販路開拓を支援する制度で、条件は次のとおりです。

  • 助成対象者:東京都内で実質的に事業を営む中小企業者
  • 助成限度額:150万円
  • 助成率:助成対象経費の3分の2以内
  • 助成対象期間:交付決定日から1年1か月
  • 受付期間:令和8年4月1日から令和9年1月14日まで、年10回

助成の対象になる経費は、展示会参加費(出展小間料、資材費、輸送費、EC出店初期登録料)と、販売促進費(印刷物制作費、動画制作費、広告掲載費、サイト制作・改修費)です。

要件は「経営分析」と「3つの入口」の2段構造

前提:無料の経営分析を受ける

最初の条件は、令和7年度または令和8年度の中小企業活力向上プロジェクトアドバンスプラスの経営分析(無料経営分析)を受け、この助成事業の利用が有効であると認められていることです。受けるだけでなく、「有効と認められている」ことまでが条件の文言に入っています。窓口は、最寄りの都内商工会議所・商工会、または東京都商工会連合会です。

3つの入口は、どれか1つ以上に当てはまればよい

  • 入口ア 売上減少企業:直近期と前期の売上を比べて減少している
  • 入口イ 損失計上企業:直近期に損失を計上している
  • 入口ウ アドバンスプラスの支援を受け、所定の証明(グロースサポートの証明)を受けている企業

入口ウの証明の中身や取り方は、この記事では扱いません。経営分析を申し込む際に、窓口で確認してください。

自社はどの入口か:判定の流れ

売上と損益は、月次ではなく決算期の単位で見ます。次の順に当てはめてください。

  1. 直近期の売上は、前期より減っていますか。減っていれば入口アです。
  2. 減っていない場合、直近期に損失を計上していますか。計上していれば入口イです。
  3. どちらにも当たらない場合、つまり増収で黒字の会社は、入口ウで入れるかを確認します。経営分析の相談の場で、証明を受けられるかどうかを聞くのが最初の一歩です。
  4. 入口ウでも見込みが立たない場合は、この助成事業は今回は見送り、ほかの販路開拓の制度を検討します。

増収・黒字の会社にとって、判定の山場は3番目です。経営分析は3つの入口のどれで入る場合も先に受けるため、迷ったら分析の窓口で一緒に聞くのが早道です。

三浦高

💬 執筆者の三浦から一言

補助金は、制度名から探すより、投資の規模と目的を先に決めて絞るほうが早く進みます。この制度なら目的は「展示会で事業者との商談を取ること」です。この目的がはっきりしていれば、増収の会社でも候補に残してよいかを、経営分析の場で具体的に相談できます。目的が展示会以外の販路にも広がるなら、小規模事業者持続化補助金なども並べて比べてください。

入口に関係なく満たす条件

3つの入口のどれで入っても、次の条件は共通です。増収の会社は入口ばかり気にしがちですが、ここで対象外になることもあります。

  • 都内の事業者であること:法人は都内に本店または支店の登記があり、法人事業税・法人都民税の納税証明書を出せること。個人事業者は開業届等で都内所在が確認でき、個人事業税・住民税等の納税証明書を出せること
  • 直近2期分の確定申告書を出せること:休眠・休業期間は不可で、11か月以下の期は対象外
  • 事業者との商談が主目的の展示会であること:特定の顧客だけを対象にする展示会、自社が主催・運営に関わる展示会、その場で販売する出展、資金調達が目的の出展は対象外
  • 申請時点で販売を開始している自社商品、または販売権・PR権を持つ自社取扱商品を展示すること:試作品のPRや市場調査が主目的の出展、共同出展は対象外
  • 同一年度の申請は1事業者1件で、同じ展示会・経費について国や都などの他事業と重複して助成を受けることはできません

共同出展は、他社名の掲示や同一小間内での他社のPR、隣の小間と一体に見える装飾でも共同出展とみなされることがあります。取引先と並んで出る予定がある場合は、先に窓口へ確認してください。

資金計画:助成の範囲と自己負担を先に見積もる

経費の組み立てで押さえる点は、次の3つです。

  • 出展小間料またはEC出店初期登録料のいずれかが必須です。資材費・輸送費・販売促進費だけでは申請できません。
  • 経費ごとの上限があります。EC出店初期登録料20万円、印刷物制作費50万円、動画制作費20万円、広告掲載費20万円、サイト制作・改修費20万円です。
  • コンサル的な費用、打ち合わせ費、調査・提案費、代理店経由の国内取引、関連会社との取引、再委託のある経費は対象外になりやすい経費です。

助成率は3分の2以内なので、計算上、対象経費の合計が225万円のとき、その3分の2が150万円で限度額に並びます。上限を超える分や、対象外の経費は自己負担です。助成金が入る時期は募集要項の記載で確認し、資金繰り表に入れてください。

Webサイトの制作・改修は対象になり得ますが、一部ページの更新や別サイトの追加だけでは弱く、既存サイトを一新する場合は全ページにわたる大幅な変更が求められます。

💬 無料相談のご案内

中野裕哲
V-Spiritsグループ代表 中野裕哲

弊社は、V-Spiritsグループ代表の中野裕哲を中心に、元補助金審査員の三浦をはじめとした専門家チームが補助金支援を行っております。「このケースは補助金の対象になるのか?」といった疑問にも、無料でお答えしております。お気軽にご相談ください。

準備の順番と、出展日からの逆算

時間がかかるのは、経営分析とGビズIDプライムアカウントの発行です。GビズIDの発行には2〜3週間かかるため、事前の準備が前提になります。出展日から逆に並べると、次の順になります。

  1. 商工会議所・商工会などに連絡し、経営分析を申し込む。この時に入口ア・イ・ウのどれで入れるかも相談する
  2. 並行して、GビズIDプライムアカウントの発行手続きを進める
  3. 出展する展示会が「事業者との商談が主目的」に当たることを確認し、出展小間料などの見積を集める
  4. 受付回を選ぶ
  5. 国の電子申請システム「Jグランツ」で申請する

受付回の選び方は、助成対象期間が交付決定日から1年1か月であることを手がかりにします。出展日がその期間に入る回を選び、その回の締切から逆算して、経営分析とGビズIDの手続きを置いてください。出展時期が近い場合は、準備が間に合わず、次の展示会を狙う判断になることもあります。

受付は年10回で、各回の最終日は16時が締切です。第7回は2026年10月1日から10月14日で、この記事の時点(2026年10月30日)では終わっています。受付期間は令和9年1月14日までです。第8回以降の日程と最新の条件は、募集要項や(公財)東京都中小企業振興公社のホームページで確認してください。

迷ったときの相談先

  • 経営分析・アドバンスプラスについて:最寄りの都内商工会議所・商工会、東京都商工会連合会
  • 事業全般について:東京都産業労働局商工部経営支援課
  • 募集要項兼事務の手引き・申請書様式:公社ホームページ

まとめ

東京都 展示会出展助成事業は、売上減少企業だけの制度ではありません。経営分析を受けたうえで、売上減少・損失計上・所定の証明のどれか1つ以上に当たれば、増収・黒字の会社にも入口があります。判定は、売上、損益、証明の順に当てはめます。そのうえで、出展日から逆算して経営分析とGビズIDの手続きを先に動かしてください。本記事は2026年10月30日時点の整理なので、申請前に最新の募集要項を確認してください。

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弊社は、V-Spiritsグループ代表の中野裕哲を中心に、元補助金審査員の三浦をはじめとした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

フリーダイヤル 0120-335-523
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三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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中野裕哲

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】

税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1,000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

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