
はじめに:経営は“ひとりでやるもの”ではありません
ズバリ言います。起業したばかりの経営者や小規模事業主の方々が、経営の悩みを“ひとりで抱え込んでしまう”のは非常に危険です。事業が軌道に乗るまでの道のりには、多くの壁が立ちはだかります。
「売上が伸びない」「資金繰りが不安」「人を雇ってよいのかわからない」「税金や助成金が難しい」……そんなとき、正しい情報と的確なアドバイスをくれる“専門家”の存在が、あなたのビジネスを加速させてくれるのです。
専門家って、どんな人?
まず、「専門家」とは誰のことを指すのでしょうか?経営に関しては、以下のような各分野のプロフェッショナルがいます。
- 税理士:税務申告、会計、資金繰りの相談
- 社会保険労務士:人の雇用、労務管理、助成金活用
- 行政書士:許認可、会社設立、契約書作成
- ファイナンシャルプランナー(FP):資金計画、保険、相続
- 中小企業診断士:経営戦略、マーケティング、補助金申請
- 起業コンサルタント:総合的な起業支援、実務アドバイス
あなたの悩みや課題に応じて、適切な専門家に相談することがとても重要です。
なぜ、専門家に相談すべきなのか?
1. 「知らないこと」が最大のリスク
経営において、「知らなかった」では済まされないことが多くあります。例えば、助成金や補助金も、事前申請が原則。後から「知っていれば申請できたのに…」と悔やんでも遅いのです。
2. 時間と労力の節約になる
ネットで情報を調べるのも大事ですが、専門家は実務に精通した“ショートカットの達人”。無駄な手間や時間を省き、最短距離で成果に導いてくれます。
3. 「第三者の視点」が経営を変える
経営者はどうしても視野が狭くなりがちです。そんなとき、客観的に事業全体を見てくれる専門家の存在が、気づかなかった課題や改善点を明確にしてくれます。
どうやって専門家と出会うか?
1. 商工会議所・創業支援センターを活用する
各自治体の商工会議所や創業支援センターでは、無料の専門相談を実施しています。初めての一歩には最適です。
2. 信頼できる知人からの紹介
実際に専門家と付き合いのある経営者仲間からの紹介は、信頼性が高く安心です。
3. 専門家マッチングサイトを使う
最近では「ミラサポ」「ドリームゲート」「士業ねっと」など、信頼できる専門家と出会えるマッチングサービスも多数存在しています。
専門家に相談するときのポイント
1. 「相談の目的」をはっきりさせておく
相談内容が漠然としていると、専門家側も助言しにくくなります。事前に「何に困っているのか」「何を知りたいのか」を整理しておきましょう。
2. 情報はできるだけ開示する
売上、利益、借入、事業の詳細など、できるだけ情報を正確に伝えることが、適切なアドバイスへの近道です。
3. 一度会って相性を確認する
どんなに優秀な専門家でも、相性が合わなければ長続きしません。「話しやすいか」「信頼できるか」など、感覚的な相性も大切にしてください。
専門家を「味方」にするという考え方
経営者は「孤独だ」とよく言われます。でもそれは、適切なパートナーを持っていないからかもしれません。経営の専門家は、あなたの成功を共に目指す“伴走者”です。
もちろん、報酬が発生する場合もありますが、それ以上の価値を得られるケースがほとんどです。
「経費」としてではなく、「投資」として捉えてください。あなたが本業に集中するための“時間”と“安心”を手に入れることができるのです。
FAQ:よくある質問
Q. 専門家に相談すると、いくらかかりますか? A. 初回相談は無料のケースが多く、継続契約も内容や専門家によって異なります。複数の見積もりを取って比較検討するとよいでしょう。
Q. 無料の相談は信用できますか? A. 信頼できる公的機関や士業事務所であれば安心です。ただし、セールス目的の相談には注意が必要です。
Q. どんな内容でも相談していいの? A. もちろんOKです。むしろ「誰に聞けばいいかわからない」という場合こそ、総合的に判断できる専門家に相談しましょう。
Q. 相談しても意味がなかったら? A. それも一つの経験です。自分に合う専門家を見つける“練習”だと思って、気軽にトライしてみましょう。
おわりに
ズバリ言います。ひとりで悩み続けることほど、経営において非効率なことはありません。
専門家とつながることが、あなたの事業に“風穴”を開けてくれることがあります。
「相談するのは恥ずかしい」「まだ早いかも」……そんな心配はいりません。
あなたの味方になってくれる専門家は、必ずいます。
お気軽に一歩、踏み出してみてくださいね。全力で応援しています!
【無料相談のご案内】
起業の手続きって何から始めればいいの?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。
無料相談も行っているので、ぜひ一度、ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!
この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。