
起業するためのメンタルを鍛える方法──不安も迷いも力に変えるステップ
「起業って楽しそう」「自分ならできそう」──その想いは、とても大切です。でも、起業には想像以上の不安やプレッシャー、孤独との戦いも付きまといます。ですから、精神面の準備=メンタルを鍛えることが、成功を左右する大きなキーポイントになるのです。本記事では、起業前から経営者として必要なマインドセットの整え方について、実務視点で丁寧に解説します。
① 小さな成功体験を積み重ねる
メンタルの土台つくりは「自己効力感=“自分なら達成できる”という実感」から始まります。
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まずは小さな目標を立てる(例:週1回、ブログ投稿など)
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達成できたら、振り返って自分の行動を認める
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少しずつレベルを上げて成功体験の階段を歩む
こうしたプロセスを繰り返すことで、「やればできる」と自信が積み重なり、起業の不安に強くなれます。
② 不安やネガティブな思考を“可視化”する
起業準備中は不安や後悔、怖れといった感情に振り回されることもあります。そんなときは
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不安を紙に書き出す(「○○できないんじゃないか」「売上が安定しない」「家庭に迷惑がかかる」など)
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書き出した不安を、「具体的にいつ」「どんな条件なら安心できるか」に分解する
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対策可能なものは対策を、コントロールできないものは割り切る
こうすることで、気持ちが整理され、過剰なストレスを抑えられます。
③ 起業仲間・メンターとの対話習慣を作る
起業は孤独な戦い。だからこそ、“誰かと話す機会”を意識的に持つことが重要です。
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月に1回は起業家仲間とオンライン井戸端会議
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メンターや尊敬する経営者に月1通の報告メール
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偶然の対話も大切に:共創カフェや交流会に出かける
外部との接点によって、「自分は一人ではない」という安心感が芽生え、メンタルが柔軟になります。
④ 体調管理をメンタルケアと捉える
精神は肉体と結びついています。いくら経営者らしく振る舞っても、寝不足・食事不調・運動不足は、思考力の低下につながります。
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毎日30分の軽い運動(ウォーキングでも可)
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6時間以上の睡眠を確保する
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食事バランスを見直す(タンパク質・ビタミン・ミネラルを意識)
この習慣があるだけで、時間的プレッシャーにも粘り強く対応できる心身が整います。
⑤ 計画・数字・リスクに根拠を持つことで安心を
「なんとなく」はメンタルのゆらぎを招きます。逆に、数字やスケジュールに基づいた計画は、安心材料になります。
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月別・四半期ごとの売上・経費・キャッシュ計画を具体化する
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ブレ幅を想定したシナリオ(+10%、-20%)も作る
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「不測の際にはこうする」と予備策も書き出す
根拠のある計画があるだけでも、感情に振り回されず冷静に判断しやすくなります。
⑥ マインドフルネスや短期休憩でメンタルのリセット
プレッシャーが強いときには、意識的な「心の切り替え」を取り入れると効果的です。
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毎朝の“3分マインドフルネス”で頭の中をクリアにする
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1時間ごとに5分は席を離れて深呼吸する
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週1日はデジタルデトックスデーを設ける
短い時間でも心が休める習慣があると、ストレス耐性が格段に上がります。
⑦ 失敗・ミスは“学び”と捉える考え方を養う
起業では予想外のトラブルや小さな失敗がつきもの。そんな時は
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「失敗しちゃった」と後悔ではなく、「この事実から何を学べるか?」に目を向ける
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失敗の原因と対策を3つずつノートに書いて「次にどう活かすか」をまとめる
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完璧より進捗を重視し、小さな一歩を続ける意識を持つ
こうした姿勢があることで、“心が折れやすかった自分”から“粘り強い起業家マインド”へと変化します。
✅まとめ:メンタルは“鍛えるもの”、“育てるもの”
起業のメンタル強化に必要なのは、
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小さな成功体験を積む
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不安を可視化し整理する
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仲間やメンターとの対話習慣をつくる
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体調管理もメンタルケアと捉える
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計画・数字で安心の根拠を作る
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気持ちのリセット習慣をつくる
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失敗を学びに変える思考を養う
これらを実行することで、孤独やプレッシャーにも耐えられる“心の強さ”が育ち、結果としてビジネスを前進させる力に変わります。
起業は、思い切った一歩と、それを続ける“継続の力”が命。メンタル強化はそのための土台です。
「どうしても不安で眠れない…」「ひとりでいると迷ってしまう…」そんなときは、いつでもお話を聞かせてくださいね。一緒に“起業家マインド”を育てていきましょう!
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この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。