
オーダーメイドアクセサリー作家が集客で販路を広げるための工夫
オーダーメイドでアクセサリーを制作している作家の方から、こんなご相談をよくいただきます。
「オーダーメイドのアクセサリーを作っています。もっと多くの方に知ってもらい、販路を広げたいのですが、どうすればいいでしょうか?」

この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。
三浦からの回答
作品への自信はあるのに、思うように知られていかない。これは技術や感性の問題ではなく、知ってもらう場面と、知った人が次の一歩を踏み出しやすい入口をどれだけ用意できているか、という設計の問題であることが多いです。オーダーメイドのアクセサリーは、同じものが二つとない受注型の商品ですから、既製品とは違う集客の組み立て方が向いています。ここでは、発信、イベント出店、他業種との協業という三つの方向から、今日から手を動かせる工夫をお伝えします。
完成品だけでなく、制作の過程を見せる発信に重心を置く
オーダーメイドを選ぶ人は、完成した一点を見て気に入るだけでなく、誰がどんな考えでそれを作っているのかを知って注文を決める傾向があります。完成品の写真だけを並べる発信は、どうしても他の作家の作品と並べて比較されやすくなります。そこに、素材を選んでいる場面、ラフを描いている場面、依頼者とやり取りをしながら形が決まっていく場面を加えてみてください。できあがるまでの時間や手間が見えると、同じ値段でも受け取られ方が変わります。
発信を続けるうえで大事なのは、更新の頻度よりも、見た人が「この人に頼んだらどうなるのか」を想像できる内容になっているかどうかです。たとえば、過去の依頼で多かった要望の傾向や、素材ごとの仕上がりの違い、サイズや予算の相談にどう応じているかといった実務的な情報は、見た人の背中を押す材料になります。きれいな仕上がり写真と、制作の裏側の両方を交互に見せることで、作品だけでなく作り手への信頼が積み重なっていきます。
注文してくれた方の感想を発信に取り入れるのも効果的ですが、その際は本人に許可を取り、実際にいただいた言葉をそのまま使うようにしてください。架空の声を作って載せることは避け、あくまで実際のやり取りの範囲で紹介することが、長く続ける発信の土台になります。
マルシェやハンドメイドイベントで、直接会う機会をつくる
発信を続けていても、画面の向こうにいる人がどれだけ興味を持っているかは見えにくいものです。マルシェやハンドメイドイベントへの出店は、その見えにくさを補う場になります。実際に手に取ってもらい、光の当たり方や重さ、肌に乗せたときの印象を確かめてもらえるのは、オンラインの発信だけでは伝えきれない部分です。その場で売れるかどうかだけを目的にすると、出店のたびに一喜一憂してしまいますが、イベントにはもう一つの役割があります。足を止めてくれた人の反応を直接見られることと、オーダーメイドという注文の仕組みそのものを説明できることです。「こういう形でも作れますか」という会話から、次の制作のヒントが生まれることも少なくありません。名刺や、発信を見てもらうための案内を手渡せる状態にしておき、その場で決まらなかった人にも、後から思い出してもらえる接点を残しておくとよいでしょう。
出店先を選ぶときは、客層が自分の作品と近いイベントを優先してください。来場者の数よりも、オーダーメイドという買い方に抵抗のない層が集まっているかどうかが、手応えに直結します。あわせて、受注生産の商品は当日その場で渡せないことも多いため、ブースでは比較的手頃な価格帯の既製パターンや小物も並べておくと、まず手に取ってもらうきっかけを作りやすくなります。そこからオーダーメイドの説明につなげる流れを作っておくと、当日の会話がスムーズになります。
結婚式場や美容室など、他業種との協業で接点を広げる
発信とイベント出店に加えて、自分の商品が自然に使われる場面を持っている他業種と組むことも、販路を広げる有効な方法です。結婚式場であれば、会場装飾や記念品としてオーダーメイドのアクセサリーを提案してもらう、美容室であれば、ヘアスタイルに合わせたアクセサリーを提案の一つとして置いてもらう、写真館や撮影スタジオであれば、撮影用の小物として貸し出す、といった形です。
こうした協業は、相手にとっても「他にはない提案ができる」という価値になるため、無理にお願いするのではなく、相手の仕事の質を上げる提案として持ちかけるのがポイントです。たとえば、式場であれば打ち合わせ時に見せられる見本を預けておく、美容室であれば店内に小さく展示させてもらう、といった小さな一歩から始められます。一社と深く組むよりも、自分の作品が似合う場面を持つ複数の相手と、少しずつつながりを作っていくほうが、受注の入口は増えやすくなります。結婚式やブライダル関連であれば挙式の多い季節、卒業や成人式であればその時期の前というように、相手の繁忙期に合わせて声をかけると、提案を聞いてもらいやすくなります。
三つを組み合わせて、知ってもらう経路を太くする
発信で興味を持ってもらい、イベントで実物に触れてもらい、協業先で日常の場面に紛れ込ませてもらう。この三つは別々の取り組みではなく、互いの弱点を補い合う関係にあります。発信だけでは伝わりにくい質感や信頼感をイベントで補い、イベントだけでは広がりにくい認知を協業先での自然な接触で補う、という流れです。どれか一つに集中するより、今の自分が手を動かしやすいところから少しずつ重ねていくことをお勧めします。
ただし、どの方法も、始めてすぐに結果が出ると約束できるものではありません。反応を見ながら、見せ方や出店先、協業先を調整していく前提で取り組んでください。
こうした集客や販路拡大の進め方は、業種によって向き不向きがあり、一人で組み立てを考えていると、どこから手をつけるべきか迷いやすい部分でもあります。今の発信や活動の状況を整理しながら、どの順番で手を広げていくかを一緒に考えられる相談の窓口がありますので、販路拡大の進め方について具体的に相談してみることをお勧めします。
【無料相談のご案内】
弊社では、中小企業診断士・元補助金審査員の三浦を中心とした専門家チームが、業種を問わない幅広い起業・新規事業のご相談に対応しております。何から始めればいいかわからないという段階でも、適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひ一度ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

この記事を監修した人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。




























