
起業準備の新常識!CIC信用情報を“見える化”して、信用力を高めよう
はじめに──「信用力」は、起業の土台です
こんにちは。起業コンサルタント(R)、税理士・行政書士・FPの中野裕哲です。
「1年後に起業しよう」と決意した会社員のあなたに、まずお伝えしたいことがあります。
それは、「金融機関にとって、信用情報は名刺以上にあなたを語るものだ」ということです。どんなに素晴らしい事業計画があっても、信用情報に問題があれば融資が通らない可能性があるのです。
「起業準備って何から始めればいいの?」という方には、まずこの“信用力の見える化”からスタートすることをおすすめしています。準備が早ければ早いほど、対策の幅も広がりますよ。
CICって何?なぜ起業前に見るべきなの?
CICとは、クレジットカード会社やローン会社が加盟している信用情報機関のひとつ。あなたがカードを使ったり、スマホを分割購入した履歴がきっちり記録されています。
この情報、じつは融資の審査の際に金融機関が確認しているんです。つまり、起業前に自分でCIC情報を開示しておけば、融資に通りやすいかどうかを“予行演習”できるというわけですね。
信用力というのは、「見た目」や「人柄」では測れません。数値化されたデータだからこそ、自分で確認して、問題があれば修正していくことが大切なのです。
信用情報の開示方法は3パターン
情報の開示はとっても簡単。以下の方法から選べます。
① インターネット開示(おすすめ!)
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受付時間:年中無休(8:00~21:45)
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手数料:500円(クレジットカード支払い)
 
本人確認の電話で受付番号を取得後、Web入力で情報をすぐにPDFで確認できます。すぐに見たい方はこちら一択。
② 郵送で開示
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手数料:1,500円
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書類:申込書、本人確認書類コピー
 
約1~2週間で郵送で届きます。パソコンが苦手な方はこちら。
その場で信用情報が確認できます。急ぎの方におすすめです。
信用情報でチェックすべき3つのポイント
開示した情報は、次の3つを重点的に見てみましょう。
1. 支払い遅延の有無
過去に複数日以上の延滞があると、いわゆる“事故情報”となり、融資審査が厳しくなります。すでに完済済みなら5年程度で記録は消えますが、今の段階であれば改善行動も可能です。
2. クレジットカードの持ちすぎ
カードをたくさん持っていても、使っていなければ良いように思えますが、実は逆です。「これだけの枠がある=いつでも借りられる」と金融機関に見られることも。不要なカードは整理しましょう。
3. 申込履歴の多さ
6ヶ月以内にローンやカード申込を繰り返していると、資金繰りに困っている印象を与えるリスクがあります。必要な申込に絞りましょう。
信用情報を整えて起業に備える
信用情報は、ただ“見る”だけでなく“整える”ことが大切です。
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カードやローンの支払い遅延をゼロにする
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不要なカードは解約する
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借入は最小限に抑える
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定期的に情報を確認する
 
これらをコツコツ実行していくだけで、金融機関からの評価は確実に上がっていきます。
また、融資申請のときには「自己資金の貯め方」「使い道の説明」も重要なポイントとなります。信用情報と合わせて、起業の“土台づくり”をしっかり整えておきましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1:延滞がある場合は、融資は無理ですか?
→いいえ。延滞の程度と時期によります。完済から時間が経っていれば、影響が薄れることもあります。
Q2:CIC以外にも見るべき機関はありますか?
→はい。JICCとKSCという機関もあります。特に銀行融資を視野に入れるならKSCも確認を。
Q3:信用情報を見たことがバレたりしませんか?
→あなたが自分で開示した場合、その履歴は他社には表示されませんので安心してください。
まとめ──信用は見えないけど、整えられる資産です
起業の第一歩。それは、資金とアイデアだけでは成り立ちません。最初の融資を引き出すには、金融機関に「この人なら返してくれる」と思ってもらうことが不可欠です。
CICの開示は、あなた自身の信用力を可視化する大切な作業。起業までまだ時間がある今だからこそ、できることがあります。
ぜひ、今月中に一度、CICの信用情報を開示してみてください。あなたの起業成功への道が、またひとつ、整っていくはずです。
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この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。

この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。



























