
これから起業する方や、起業したばかりの方、中小企業の経営者にとって強い味方となってくれるのが「日本政策金融公庫」。
国が100%の株式を保有する政策金融機関であるため、民間の金融機関に比べて低金利で融資を受けられるのが特徴です。
弊社V-Spiritsには、元公庫の支店長や、元金融機関の融資担当者が在籍しており、融資に関するノウハウや実績が豊富にあります。
今回は公庫で創業融資を受ける際のポイントや、おすすめの融資について、弊社の専門家がわかりやすく解説します。
目次
- 公庫へ相談に行く前に、絶対に知っておきたい2つのこと
- 公庫の創業融資審査で見られる3つのポイント
- ①事業経験
- ②自己資金
- ③資金使途
- ★公庫への融資相談は、初めが肝心です★
- 初心者向け!日本政策金融公庫のおすすめの4つの融資
- (1)新創業融資制度
- (2)新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)
- (3)ソーシャルビジネス支援資金
- (4)資本性ローン(挑戦支援資本強化特例制度)
- ◎日本全国の公庫支店一覧
- 【無料相談可】融資のご相談は、税理士法人V-Spiritsグループにお任せください!
- 補助金のご相談もお待ちしています
公庫へ相談に行く前に、絶対に知っておきたい2つのこと
最初に、これから初めて公庫に相談へ行く方に対し、絶対に知っておいてほしいことを2点お伝えします。この2つを知っているかどうかで、その後の資金調達が大きく左右します。
公庫の創業融資審査で見られる3つのポイント
公庫は融資相談者に対して、「返済能力があるかどうか」を様々な角度から見て判断しています。以下3つのポイントをクリアしていくことが大事です。
①事業経験
これから起業する事業経験の有無が非常に重要です。融資審査は相談者が歩んできた過去を基に判断をしていきます。異業種からの起業となると、売上が上がるのか?経営はしていけるのか?など厳しい見方をされます。
②自己資金
自分自身が事業に対してどのくらいの資金を準備したかです。自己資金を準備すべき割合は、これから始める事業規模によって異なります。自己資金が少ないと融資審査では不利に働いてしまいます。自己資金はいきなり準備ができるものではありませんので、起業を考えた時からコツコツと準備していくことが必要です。面談の際には通帳の確認もありますので、申告した金額と通帳の整合性が求められます。
③資金使途
資金使途とは、融資を受けたお金を何に使うかです。創業期ですから、手元にお金があれば安心して経営を行うことができますが、必要以上に融資を受けることは難しいです。
また、資金使途は運転資金と設備資金の2つに分けられています。運転資金を設備に、設備資金を運転に誤って転用してしまうと、資金使途違反になりますので注意が必要です。
そのほか、融資を受けるためには、事業計画や資金計画がきちんとしていて、整合性・実現性が高いことが非常に重要です。
また、融資面談を受けるさいは、誠実さを示すためにも、服装や言葉遣いに気をつけましょう。融資相談は商談と同じです。スーツ着用の義務はありませんが、奇抜な服装(露出が多いなど)は避けましょう。
★公庫への融資相談は、初めが肝心です★
融資は一発勝負です。公庫には相談記録が残るので、はじめから安易な気持ちで直接公庫へ行くのは危険です。いちど融資の審査で否決された場合は、最低半年間は事業に変化が出るまでは申し込みを自重した方がよいでしょう。もちろん否決の履歴も残っているため、再度融資申請をしたい場合は、よっぽど大きく変わったことを証明できないと厳しいでしょう。
融資の審査に一発で通過するためには、「準備と対策」を怠ってはいけません。
まずは弊社のような融資の専門家に相談することを強くおすすめします。
弊社オフィスは公庫池袋支店と同一ビル内にあり、毎週公庫担当者との定例会などを通じ、公庫と連携して起業家・経営者の方々のサポートを行っています。
弊社オフィスまたはオンラインで、弊社専門家と1時間の無料面談が可能です。是非お気軽にお問い合わせください。
初心者向け!日本政策金融公庫のおすすめの4つの融資
ここからは、融資の専門家がおすすめする公庫の融資を5つご紹介します。この中には、条件を満たせば自己資金ゼロで受けられる融資も存在します。
(1)新創業融資制度
創業融資といえば、まず初めに検討したいのがこちらの「新創業融資制度」です。まだ事業が安定していない創業期において、低金利、無担保無保証人で利用することができます。これから起業する方にとってはうってつけです。
対象者: 新たに事業を始める方 または事業開始後税務申告を2期終えていない方
自己資金要件: 創業時において創業資金総額の10分の1以上の自己資金(※例外あり)
融資限度額: 3,000万円(うち運転資金1,500万円)
担保・保証人: 不要
詳細URL: 公庫公式ページ
(2)新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)
「新規開業資金」の中にある、「女性の方」「35歳未満または55歳以上の方」の創業を支援するための融資制度です。低金利で借入できるため、対象となる起業家・経営者の方にはぜひ検討してほしい融資です。
対象者: 新たに事業を始める方、または事業開始後おおむね7年以内の方のうち、「女性」または「35歳未満か55歳以上」である人
融資限度額: 7,200万円(うち運転資金4,800万円)
担保・保証人: 要相談
詳細URL: 公庫公式ページ
(3)ソーシャルビジネス支援資金
社会的課題の解決を目的とする事業者を支援するための融資制度です。
対象者: NPO法人 または 社会的課題解決型事業を営む法人等
融資限度額: 7,200万円(うち運転資金4,800万円)
担保・保証人: 要相談。NPO法人の場合は、利率を上乗せすることで、代表者保証が不要になります。
詳細URL: 公庫公式ページ
(4)資本性ローン(挑戦支援資本強化特例制度)
スタートアップや新規事業展開、海外展開、事業再生に取り組む事業者向けの融資です。借入金ではなく自己資金としてみなすことができ、財務体質を強化できるのが特徴です。
〇小規模事業者
融資限度額: 7,200万円(別枠)
担保・保証人: 原則不要
詳細URL: 公庫公式ページ
〇中小企業事業
融資限度額: 10億円
担保・保証人: 原則不要
詳細URL: 公庫公式ページ
◎日本全国の公庫支店一覧
公庫の支店は日本全国に152店舗(2023.6現在)あり、豊島区・池袋支店は、弊社V-Spiritsのオフィスと同じビル内にあります。
店舗案内の一覧はこちら:全国支店一覧
【無料相談のご案内】

この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura 元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員 中小企業診断士、起業コンサルタント®、 1級販売士、宅地建物取引主任者、 補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、 産業能率大学 兼任教員 2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。 融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago 元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役 同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。 支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。 日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。 長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。