
現金商売における融資審査と資金使途の重要性
表題の現金商売とは、売上の大半を現金で回収できる業種のことを言います。
一般的には、「飲食店」・「理美容室」が代表的です。
融資審査における資金使途の重要性
融資審査において大事なことは資金使途です。目的のない資金は融資されません。
運転資金は売上を上げてから売掛金が入金になるまでに時間がかかり、その間に支払わなければならない資金が不足してしまうため、卸売業や建設業ではこのように運転資金として融資を受けることが多いです。
一方で、飲食店や理美容院は売上が上がったらすぐに現金が手に入るため、融資を受ける必要がないのでは?と銀行員に見られやすいです。
現金商売における資金使途の具体例
上記のような現金商売を中心にする事業態で想定できる資金使途を複数挙げてみます。
- 飲食店の厨房機器等、新たに設備投資を行う
- 新規出店における設備投資や家賃、人件費などにかかる諸経費
- クレジットカード決済の割合が多く、入金までに日数がかかるので資金が必要
- 理美容室でヘアワックスやシャンプー等、販売用商品仕入れが発生する
まとめ
あくまで一例となりますが、現金商売を展開している企業では銀行員に対して明確な資金使途を明示していく必要があります。創業時は明確な資金使途があると思いますが、事業をスタートさせた後に融資を受けるためには資金使途が重要になりますので、ぜひ参考にしてみてください。
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この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。