
ものづくり補助金の申請要件とは?必須となる3要件と新設された賃上げ条件を徹底解説
みなさんこんばんは。
今回は、ものづくり補助金の申請に必要となる3つの必須要件について、最新情報を踏まえてわかりやすく解説します。
ものづくり補助金は、設備投資・新製品開発・生産性向上に活用できる代表的な補助金ですが、申請するためには一定の賃上げ・付加価値向上が求められ、その内容が年々厳格化しています。
特に今回から、「給与支給総額の増加」「事業場内最低賃金の引上げ」という新しい賃上げ要件が追加されており、申請を検討する企業にとっては非常に重要な変更点となっています。
目次
- 申請要件①:給与支給総額の増加
- 申請要件②:事業場内最低賃金の引上げ
- 申請要件③:付加価値額の年率平均3%増加
- 今回からの新要件と注意点
- 役員だけの会社の場合の扱いは?
- まとめ|補助金申請前に必ず確認を
申請要件①:給与支給総額の増加
まず1つ目の要件は、給与支給総額を年率平均1.5%以上増加させることです。
事業計画期間(通常3〜5年)を通して、従業員全体に支払う給与の総額を増やしていくことが求められます。
■ 例外:特定の中小企業は1%以上で可
被用者保険の適用拡大に先立って任意適用に取り組む中小企業・小規模事業者等については、
年率1%以上の増加でも認められる制度があります。
なお、この給与支給総額には、基本給・残業代・賞与などを含む場合が多く、詳細は公募要領に従って扱う必要があります。
申請要件②:事業場内最低賃金の引上げ
2つ目の要件は、事業場内で最も低い時給(事業場内最低賃金)を、地域別最低賃金+30円以上に引き上げることです。
■ 事業場内最低賃金とは?
会社の中で最も低い賃金水準の従業員(パート・アルバイト等を含む)の時給を指します。
例:地域別最低賃金が1,000円の場合
→ 事業場内最低賃金を1,030円以上に設定する必要があります。
■ 注意点
- 「平均賃金」ではなく「最も低い賃金」で判断される
- 時給換算のため、月給制でも時給換算が必要
- 申請後に賃金を下げると要件違反となる
この条件は、政府の「賃上げ促進」を補助金制度として後押しする明確な意図があると考えられます。
申請要件③:付加価値額の年率平均3%増加
3つ目の要件は、付加価値額を年率平均3%以上増加させることです。
付加価値額とは、以下の合計を指します:
- 営業利益
- 人件費
- 減価償却費
■ なぜ付加価値額を増加させる必要があるのか?
ものづくり補助金は「生産性向上」を目的とした制度であり、付加価値額はその代表的な指標です。
補助金を活用した設備導入等により、
企業全体の付加価値が高まり、生産性が上がっていることを証明するために求められています。
今回から追加された新要件と注意点
今回の申請要件で大きく変わった点は、
- 給与支給総額の増加(要件1)
- 事業場内最低賃金の引上げ(要件2)
この2つが新たに追加されたことです。
■ 政府の意図:補助金による「賃上げ」の実現
政府は補助金を通じて賃上げを促す姿勢を明確にしており、設備投資や生産性向上だけでなく、
従業員への給与還元
も申請条件として強く打ち出しています。
そのため、今後ものづくり補助金を活用する企業は、
人件費を増やす覚悟が必要であることを理解しておく必要があります。
役員だけの会社の場合はどうなる?
小規模事業者の中には、役員のみで構成される法人も少なくありません。
今回の新要件がこうした事業者にどのように適用されるかは、現時点では明確ではありません。
正式な公募要領が公開されてから判断されるため、最新情報を必ず確認する必要があります。
過去には役員報酬を「給与支給総額」に含めない扱いが存在する場合もあり、類似の対応になる可能性もありますが、予断は禁物です。
まとめ|ものづくり補助金の申請前には要件確認が必須
ものづくり補助金の申請には、以下の3要件を必ず満たす必要があります:
- 給与支給総額を年率1.5%以上増加
- 事業場内最低賃金を、地域別最低賃金+30円以上へ引上げ
- 付加価値額を年率3%以上増加
特に賃上げ関連の要件が新たに追加されているため、申請前の制度理解がこれまで以上に重要となります。
役員のみの会社など、特殊なケースの扱いは今後の詳細発表に注目する必要があります。
申請を検討している企業は、事業計画策定の段階でこれらの要件を満たせるかどうかを慎重に検討し、必要に応じて専門家に相談することをおすすめします。
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この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引 主任者、
補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。


























