
事業概要説明資料は「中学生でもわかるレベル」に仕上げましょう
はじめに:なぜ「中学生でもわかるレベル」が必要なのか
ズバリ言います。専門用語や横文字だらけの説明資料、相手に響きません。
あなたがどれだけ自分のビジネスを理解していても、見る側が理解できなければ意味がないのです。
銀行員は金融のプロではあっても、あなたの業界のプロではありません。「こんなこと常識でしょ?」という思い込みは禁物です。
相手によって資料の作り方を変えるべき理由
- 銀行:返済能力(数字と実現性重視)
- 投資家:成長性とスケーラビリティ
- 助成金審査員:社会的意義や補助対象との整合性
相手に刺さる資料を作るためには、「誰に向けて書くのか」を明確にしましょう。
ありがちなNGパターンとその改善方法
| NG例 | 改善例 |
|---|---|
| DX、SaaS、アジャイルなどの横文字を多用 | 業務効率化ツール、定額制クラウドサービスなど |
| 図や表がない | イラストや簡単な図を追加 |
| 1文が長い | 1文40文字以内、主語と述語を明確に |
銀行員・金融機関向け資料のポイント
- 創業の動機と背景を丁寧に
- 売上と利益の根拠を数字で示す
- 専門用語は避けるか補足を入れる
- 同業他社と比べた強みを具体的に
- 万一のリスク対策も明記
投資家向けとの違いを理解しよう
投資家は「成長の可能性」に興味があります。
- 将来の市場拡大性
- 競合優位性
- チーム構成と実行力
- 収益化のシナリオ
伝わる資料に共通する5つの工夫
- 漢字を減らし、ひらがな・カタカナを増やす
- たとえ話を交える
- 図解やイラストを使う
- 大事なことは繰り返す
- A4 2枚以内にまとめる
事業概要資料を作るときのステップ
- 誰に読んでもらう資料かを決める
- 事業の要点を箇条書きにする
- 専門用語を使っていないかチェック
- 中学生に読んでもらって反応を確認する
- 仕上げに図解・補足資料を追加する
困ったら専門家の力を借りましょう
どうしても不安が残るという方、ご安心ください。
V-Spiritsグループの無料相談をご活用いただければ、出し惜しみのない専門家による面談サポートを提供しています。
FAQ(よくある質問)
- Q1. 資料をパワポとワードどちらで作るのが良いですか?
- A1. 銀行向けはワード・PDF、投資家向けはパワポがベターです。
- Q2. 図解はどれくらい入れるべき?
- A2. A4 1枚につき1〜2点が目安です。
- Q3. 中学生向けに書くと内容が浅くなりませんか?
- A3. 浅くするのではなく「やさしく言い換える」ことが大切です。

この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura 元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員 中小企業診断士、起業コンサルタント®、 1級販売士、宅地建物取引主任者、 補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、 産業能率大学 兼任教員 2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。 融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago 元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役 同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。 支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。 日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。 長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。


























