今回は「団体信用生命保険」についてお話していきたいと思います。
「団体信用生命保険」とは一般的に住宅ローンを組む際に耳にすることが多い保険です。
起業されたばかりで住宅を購入したことのない経営者の方は耳馴染みのない保険かと思います。
では、まず一般的に団体信用生命保険とはどんなものなのでしょうか?
近年では共働き世帯も増えましたが、一昔前は夫(ないし妻)の一方の世帯主が働き世帯の収入を支えるのが一般的で、その世帯主が亡くなると収入が途絶たり大幅に減収となることがしばしばありました。
住宅ローンは家族の基盤でもある「家」を購入するためのローンであり、生活基盤として支払いは不可欠です。(家賃と同じような感覚)
万一世帯主が亡くなり、返済ができなくなると自宅を売却して一括返済する必要があるため、「家」を失う可能性があります。
このようなケースで「家」を失わないようにするため、世帯主(債務者)が死亡した際などにローンの残債額と同額を団信の保険金で相殺するのです。
団信に加入しておけば、残された家族は住宅ローンの返済無しに「家」で暮らしていけるのです。
では、具体的にみていきましょう。
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Aさんは40歳の時に5,000万円のマンションを購入しました。
1,000万円は自己資金を準備し、4,000万円、35年の住宅ローンを組みました。
債務者はAさんのみで、毎月約13万円の返済をして順調にローンは減っていきます。
ところが、10年後のある日不慮の事故でAさんは急逝。
まだ住宅ローンの残高は約3,000万円が残っています。Aさんの配偶者は専業主婦(夫)で収入はありません。
とてもじゃないが13万円の返済は支払えない。
このようなケースで団信に加入しておけば、Aさんが死亡した時点で保険金3,000万円で住宅ローン3,000万円を完済するため、
その後は毎月13万円の返済は無くなり、「家」を失うことなく世帯の生活は安定します。
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このように、住宅を購入する際には十中八九銀行から団信を案内され、加入することになります。
また、告知などにより団信に加入できないと住ローンを借りることができないケースも出てきます。
住宅ローンで耳にするこの「団体信用生命保険」ですが、実は事業資金でも加入することができます。
意外と知られていないですが、しっかりと理解しておかないと経営上のリスクに直結しますので「知らなかった」では済みません。
次回からは事業性の融資に対する団体信用生命保険について解説していきます。
それでは次回のコラムもお楽しみに!