
卸売業の事業再構築補助金申請事例:自社ビルを活用したレンタルスタジオ事業
こんにちは。今回は、卸売業が事業再構築補助金を活用して「レンタルスタジオ事業」へ新規参入した成功事例をご紹介します。
ズバリ言いますが、卸売業はコロナ禍で大きな影響を受けた業種の一つです。しかし一方で、「保有資産の有効活用」という視点に立つことで、まったく新しいビジネスに展開できるケースも多いのです。今回の事例は、その好例といえるでしょう。
目次
卸売業の申請事例
今回ご紹介するのは、婦人服・子供服などのアパレル商品、さらに事務用品・事務機器まで幅広く取り扱う卸売業の企業です。
都内に自社ビルを保有しており、オフィスとして企業に貸し出すことで賃貸収入も得ていました。卸売業としての安定した事業基盤に加え、オフィス賃貸収入もある比較的安定した経営スタイルでした。
事業再構築に至った背景
しかし、コロナ禍の影響は大きく、以下のような課題が発生しました。
- 外出自粛の影響でアパレル商品の卸売売上が大幅に減少
- テレワーク導入の流れから、オフィス契約を解消する企業が増加
- 結果として、自社ビルの一部フロアが空いた状態に
このままでは固定費だけが増え、収益が不安定になってしまうため、同社は自社ビルのスペースを活用した新規事業を検討することになりました。
そこで活用することになったのが「事業再構築補助金」です。
新たな事業計画:レンタルスタジオ事業
同社が採択された新規事業は、
自社ビルの1フロアを改修し、レンタルスタジオとして貸し出す事業
でした。具体的には、撮影・動画制作・ライブ配信・ワークショップなど、多用途に対応できるスタジオとして運営します。
卸売業とは全く異なる事業ですが、
- 保有している不動産の活用
- コロナ禍でも需要が増えている「小規模撮影」「個人利用」の増加
- リスク分散による収益構造の改善
といった観点から、非常に合理的な事業転換といえます。
非接触利用を可能にする仕組み
コロナ禍での利用を想定し、同社は新たに「非接触運用の仕組み」を導入しました。これも審査で高評価につながるポイントです。
導入した仕組みは、
キー管理ボックスシステム(スマートロック)
です。利用者はスタッフと対面することなく、予約時間に自分で入退室できます。
その結果、以下のメリットがあります。
- 24時間いつでも利用可能
- 人件費の削減(受付スタッフ不要)
- 感染リスクの低減
- 利用者にとっても気軽で使いやすい
レンタルスペース需要が伸びる背景には、「非接触で気軽に使える仕組み」が求められており、この点が市場ニーズに非常にうまくマッチしました。
提供予定のオプションサービス
スタジオ事業の収益をさらに高めるため、次のオプションサービスも計画しています。
- 撮影機材のレンタル
- プロカメラマンによる撮影代行
- 映像編集サービス
ただ貸すだけでなく、付加価値サービスを提供することで、売上単価を高めつつ、利用者の満足度向上も狙った戦略です。
ズバリ言いますが、事業再構築補助金の審査では「付加価値向上」が必須。こうしたサービス設計は非常に有効です。
補助対象経費
今回の新規事業で補助対象となった経費は次の通りです。
- 既存スペースの解体工事費
- レンタルスタジオへの改修工事費
- 撮影機材の購入費
- キー管理ボックス(スマートロック)の導入費
- 広告宣伝費(HP制作、予約サイト登録など)
事業再構築補助金は「建物改修・設備投資」に強い補助金のため、今回のように自社ビルを活用した事業とは非常に相性が良いのです。
まとめ
今回ご紹介した事例は、
- コロナで既存事業が大きく減収
- 保有資産(自社ビル)という強みがあった
- 新たな需要に対応したレンタルスタジオ事業を計画
- 非接触型の仕組みを導入し、市場ニーズに対応
という、事業再構築補助金の理想的な活用パターンです。
「既存の強み × 社会ニーズの変化 × 新規事業」 この視点が採択への大きなポイントとなります。
無料相談受付中
事業再構築補助金は、制度の理解・計画書作成・数値計画の作り込みなど、相当な専門性が必要です。
ズバリ言いますが、「専門家のサポートの有無」で採択率は大きく変わります。
・自社に合った事業再構築の方向性は?
・どんな事業なら採択されやすい?
・補助金の対象になる設備は何?
など、疑問があれば、どうぞお気軽にご相談くださいね。あなたの事業の可能性を一緒に広げていきましょう。
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この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引 主任者、
補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。


























