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【信用コストについて】 |専門家に5分無料相談全国対応

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信用コストとは?金融機関が融資時に計上する「見えないコスト」を徹底解説

当コラムをご覧いただき、誠にありがとうございます。

今回は、
「信用コスト」
という、少し聞き慣れないけれど、融資を考えるうえで非常に重要な概念について解説します。

この信用コストを理解すると、

  • なぜ銀行が慎重なのか

  • なぜ保証協会付き融資を勧められるのか

  • なぜプロパー融資のハードルが高いのか

といった疑問が、スッと腑に落ちるはずです。


目次

  1. 信用コストとは何か

  2. 信用コストはどんな性格のコストなのか

  3. 信用コストの具体的な計算例

  4. 金融機関の利益構造と信用コストの関係

  5. 格付け・担保と信用コストの関係

  6. なぜ保証協会付き融資が提案されるのか

  7. 財務体質改善でプロパー融資を目指そう

  8. よくある質問(FAQ)

  9. 無料相談のご案内


信用コストとは何か

金融機関特有の「見えないコスト」

信用コストとは、
金融機関が「貸したお金が返ってこない可能性」をあらかじめ費用として見積もるコストのことです。

以前のコラムで、

  • 格付け

  • 実質金利

について触れましたが、信用コストはそれらと密接に関係しています。

金融機関は「お金を貸す」ことが仕事です。
そのため、どうしても避けられないのが、

  • 貸倒(返済不能)

  • 延滞

  • 条件変更

といったリスクです。

このリスクを、
あらかじめ数字として費用化しているもの
それが信用コストです。


信用コストはどんな性格のコストなのか

一般企業でいう「貸倒引当金」に近い

信用コストは、
一般企業でいうところの 貸倒引当金 に近い性格を持っています。

つまり、

  • すべての融資が返ってくる前提では考えない

  • 一定割合は「返ってこない」と見込む

という考え方です。

言い換えると、信用コストとは、

「貸したお金が返ってこない確率」
「お金をとりっぱぐれる確率」

を、あらかじめ費用として織り込む仕組みなのです。


信用コストの具体的な計算例

数字で見るとイメージしやすい

では、具体例で見てみましょう。

前提条件

  • 融資先:100社

  • 融資額:1社あたり100万円

  • 金利:年利3%

  • 格付け:全社「正常先」

  • 倒産確率:2%

  • 保全率(担保・保証協会):80%

  • 非保全率:20%

計算の流れ

① 貸出金総額
100万円 × 100社 = 1億円

② 年間の利息収入
1億円 × 3% = 300万円
(※今回は元本返済による減少は考慮しません)

③ 信用コスト
1億円 × 倒産確率2% × 非保全率20%
40万円


金融機関の利益構造と信用コストの関係

利息=そのまま利益ではない

ここが、経営者の方にぜひ知っておいてほしいポイントです。

金融機関は、
利息300万円をそのまま利益とは考えていません。

  • 利息収入:300万円

  • 信用コスト:▲40万円

👉 実質的な収益は260万円

この260万円から、

  • 人件費

  • 店舗・不動産費用

  • システム費用

などを支払い、
最終的に残ったものが利益になります。

つまり、信用コストが高い融資ほど、
金融機関にとっては「うま味が薄い融資」になるのです。


格付け・担保と信用コストの関係

格付けが下がると信用コストは上がる

信用コストは、

  • 格付けが下がるほど上昇します
    (=倒産確率が上がる)

また、

  • 無担保プロパー融資
    (=非保全率が高い)

場合も、信用コストは上昇します。

その結果、金融機関の本音としては、

  • 財務内容が悪い先には貸したくない

  • 無担保での融資はできるだけ避けたい

という判断になりやすくなります。


なぜ保証協会付き融資が提案されるのか

金融機関側の「合理的な判断」

地方銀行や信用金庫、信用組合に
運転資金の借入を申し込むと、

「まずは保証協会付き融資からいきましょう」

と言われることが多いと思います。

これは、
金融機関が慎重すぎるからではありません。

保証協会付き融資の場合、

  • 保全率が高まる

  • 非保全率が下がる

  • 信用コストが大幅に下がる

というメリットが、金融機関側にあります。

つまり、
信用コストを抑えられる融資から提案するのは、ごく自然な判断なのです。


財務体質改善でプロパー融資を目指そう

プロパー融資は「財務への通信簿」

このような背景を知らずに、

  • 決算書を気にしない

  • 財務改善に取り組まない

でいると、
いつまで経ってもプロパー融資は検討されません。

プロパー融資を受けられるかどうかは、
会社の財務体質に対する金融機関からの評価そのものです。


よくある質問(FAQ)

Q1. 信用コストは会社側が支払うものですか?

A. いいえ。金融機関が内部的に計算しているコストです。

Q2. 金利が低くても信用コストは高いことがありますか?

A. あります。格付けが低いと、低金利でも信用コストは高くなります。

Q3. プロパー融資を受けるには何が重要ですか?

A. 継続的な利益確保と、財務体質の改善が重要です。


【無料相談のご案内】

V-Spiritsグループでは、
財務診断を無料で実施しています。

  • 自社の信用コストがどう見られているか

  • マル保から抜け出せる可能性があるか

  • プロパー融資を目指すために何を改善すべきか

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弊社では、中野裕哲を中心とした
起業コンサルタント®、経営コンサルタント、税理士、社会保険労務士、行政書士、司法書士、
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この記事を書いた人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)

V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。

【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

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