
創業融資っていつから考えればよいのか
創業融資の相談を頂く際に多いケースが、「これから融資を検討したいのですがいくらくらいでしたら借りれるでしょうか?」といった質問です。
もちろん創業融資の目安や基準はありますが、あくまで個別判断になりますので必ずこのくらいといった判断はできません。
では、いつから考えれば良いのでしょうか?
結論は、起業を考えた時から準備を始めてください。
準備が早いに越したことはありません。
どんな準備をしておくべきかを3点お伝えします。
①月々一定金額のお金を貯めるようにする。
起業するまで1~2年程度の時間軸で考えている場合は、毎月一定金額を出資金(自己資金)として貯めることをおススメします。
例えば、退職金が120万円出るので退職金を元手にする場合と、2年間月々5万円ずつ貯めた120万円では価値が違います。
金融機関は融資した後の返済まできちんと管理しなくてはなりません。
毎月計画的に準備がしてきた人の方が、金融機関から得られる信用度が違います。
②融資を受けたい銀行に対して取引を厚くしておく
創業融資自体はどこの金融機関で受けても内容に大きな違いはありません。
取引のない金融機関からしたら、なぜうちの銀行で創業融資を受けたいんですか?などど、一見さんには比較的厳しい場合もあります。
取り上げをしてくれやすくなるといった観点ですと、個人取引があるとないでは全く異なります。
もっと言えば、定期預金・投資信託・保険契約・住宅、個人ローン(教育やマイカー)などの取引がある場合には、積極的に取り扱ってくれるのではないでしょうか。
普通預金口座を持っている程度だとインパクトには欠けます。更に、フリーローン等の個人的借入はマイナスになりますので注意が必要です。
③クレジットカード引落しに細心の注意を払う
日本政策金融公庫で融資を受ける際には、「個人信用情報」も審査の一部になります。
この個人信用情報の内容いかんによっては融資を受けることは難しくなります。
具体的には、クレジットカード引落し日に残高不足で引落しができなかった。他、スマートフォンの分割返済も同様です。
定期的に延滞が発生してしまっている場合には、かなり難しくなるでしょう。
以上になります。融資を受けるにも準備が必要です。ぜひ、参考にして頂ければと思います。
【無料相談のご案内】
起業の手続きって何から始めればいいの?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。
無料相談も行っているので、ぜひ一度、ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!
この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。