
融資を有利にするための日常取引②
前回の続きになりまして、残り2つについて解説していきます。
③ 従業員との取引
融資先企業の従業員と取引を開始し、取引を深めることで、銀行は収益を増やそうとします。まずは自分の銀行に従業員の預金口座を作ってもらい給与振り込み口座にしてもらうことからはじまります。
従業員が多ければ多いほど、銀行は預金口座を多く増やせるチャンスがあります。目的は2つあり、1つは預金残高増加です。1人あたりにすると大きな変化はないが、1人平均100万円の預金残高があって20人の従業員であれば合計2,000万円もの預金量となります。
2つ目は、住宅ローンや車、教育ローンなどの個人向け融資の獲得です。30~50歳の間の方ですと、比較的左記3つの中で1つは該当するローンがあるかもしれません。銀行は、預金残高開設することにより従業員へアプローチすることや代表者に依頼することもできます。このように、従業員との取引は銀行が収益を多く増やせるチャンスです。
④ 関係会社との取引
融資先以外に関係会社があれば、本体の会社と同様、関係会社への融資による利息、手数料取引、付帯取引、従業員取引による収益を得られます。
以上のように、銀行は企業からの収益を、融資だけでなく、その他の取引を含め多く得ようと努めています。そして銀行は、融資先企業それぞれからどれだけ収益を得られているかを見ています。
融資による利息だけでなく、企業からいくらの収益を銀行が得られるかは、融資審査に影響する要素の一つです。
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この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。