
銀行融資と投資家による出資の違いを理解しよう
はじめに
銀行融資と投資家による出資はどちらも同じ資金調達に変わりはありませんが、
根本的に考え方が異なります。異なるポイントをそれぞれ解説していきます。
銀行融資
基本的な考え方
<銀行融資>
銀行融資の根本には返済ができるかどうか?をまず一番に考えます。
どんなに良いビジネスモデルであっても、向こう1年間にどのくらいの売上が見込めていて、返済ができるくらいの利益が出るのかを重視していきます。いくら事業が大きくなるであろう期待が持てたとしても、銀行は投資になり得るものについて積極的な指針ではありません。
投資家による出資
基本的な考え方
<投資家による出資>
投資家による出資は銀行融資と違い、期待度が中心にあります。投資ですので返ってくることは基本的には考えていません。事業がスケールアップしキャピタルゲインが得られることを期待しての投資になります。ケースとしては、「応援」として出資するケースもあると思いますが、基本的には投資ですので将来的なリターンが期待できる事業である必要性があります。
創業時の資金調達での留意点
創業時期には双方の資金調達を検討する方々がいますが、性質としては全く別物です。
銀行融資を受ける際に、将来事業がこれだけスケールします!といくら説明をしても、足元の売上は
どうなりますか?と返答されますし、投資家の方に、事業はスケールしませんが毎期売上は安定的に
計上できます!とプレゼンテーションをしても投資家からは魅力的には映りません。
まとめ
この2つの違いを理解しておかないと、せっかくの機会を逸してしまう可能性が高くなります。
覚えていただき、ぜひ活用してみてください。
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この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura 元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員 中小企業診断士、起業コンサルタント®、 1級販売士、宅地建物取引主任者、 補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、 産業能率大学 兼任教員 2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。 融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago 元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役 同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。 支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。 日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。 長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。