
起業準備の要!賃貸オフィス選びのポイント完全ガイド
はじめに
ズバリ言います。オフィス選びは「事業の成功を左右する分岐点」です。
「1年後に起業しよう」と考えているあなた。事業内容やビジネスモデルを練るのも大事ですが、同時に“どこでビジネスを始めるか”も重要なテーマです。
今回は、これから起業を目指すのあなたに向けて、「賃貸オフィスの基礎知識」「選び方のポイント」「起業前にやっておくべき準備」までをわかりやすく解説します。
賃貸オフィスとは?
まず前提知識から。
賃貸オフィスとは、企業や個人事業主がビジネスの拠点として利用する、貸し事務所のことです。マンションの一室や、ビルのワンフロア、最近ではシェアオフィスやレンタルオフィスも含まれます。
「法人登記ができるか」「スタッフが通いやすいか」「設備は揃っているか」など、見るべきポイントがたくさんあります。
なぜ賃貸オフィスが必要なのか?
「自宅で起業すれば初期コストが抑えられるのでは?」という考え方もあります。確かに、最初は自宅スタートでもいい場合もありますが、次のような理由で賃貸オフィスを選ぶ起業家も多いのです。
- 法人登記の信頼感:賃貸オフィスの住所で登記すれば、信頼度がぐっとアップ
- スタッフ採用のしやすさ:求人時に“勤務地が明確”だと採用に有利
- 来客対応のしやすさ:自宅では難しい打ち合わせや面談もスムーズに
起業準備段階で考えておくべきオフィス戦略
起業前に考えておきたいのは次の3点です。
1. オフィスのタイプを決める
- 賃貸オフィス(専有型):初期費用がかかるが、自由度と信頼性が高い
- レンタルオフィス:家具付き・短期契約OK。個人起業家に人気
- シェアオフィス:他の事業者と空間を共有。交流とコストダウンが魅力
- バーチャルオフィス:住所貸しのみ。登記はできるが実態はないので注意
2. 必要スペースと人数の見積もり
自分1人か、スタッフを雇う予定があるか? 面談スペースや打ち合わせ用の会議室は必要か?
今後1年〜3年の成長を見越して、余裕のある設計をしておきましょう。
3. 立地の戦略性
- 顧客の来訪があるなら「アクセスの良さ」は必須
- 家賃だけでなく「駅からの距離」や「周辺の治安」も要チェック
- IT系なら渋谷、士業系なら丸の内・日本橋、クリエイティブ系なら中目黒など、業種による傾向もあり
賃貸オフィス選びのポイント
実際に物件を探すときには、以下の点をしっかりチェックしましょう。
設備・条件
- ネット回線、電源、空調、トイレ、会議室の有無
- セキュリティ(オートロック、防犯カメラ)
- 24時間使用可能かどうか
契約条件
- 保証金(敷金)の額
- 礼金・仲介手数料の有無
- 解約時の原状回復義務
- 賃料の支払い条件(更新料、共益費込みか)
管理体制
- 管理会社がしっかりしているか?
- トラブル時の対応は迅速か?
賃貸オフィスにかかるコストとは?
オフィスを借りるには、以下のような費用がかかります。
- 敷金・保証金(家賃の6ヶ月分が目安)
- 礼金(1〜2ヶ月)
- 前家賃
- 仲介手数料(家賃1ヶ月分)
- 原状回復費(退去時)
- 家具・設備費用(机・椅子・複合機など)
初期費用だけでなく、毎月の固定費としても重くのしかかるので、事業計画にしっかり組み込みましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. まだ法人を設立していない段階でも契約できますか?
A1. はい、可能です。ただし、個人名義での契約になるため、法人設立後に名義変更が必要な場合もあります。
Q2. オフィスは最初から必要ですか?
A2. 業種によります。ネットビジネスや士業などは自宅スタートでもOKですが、対面が多い業種や信頼性が求められる場合は、オフィスを持つことで有利になります。
Q3. 初期費用を抑えたいのですが、良い方法は?
A3. レンタルオフィスやシェアオフィスを活用しましょう。初期費用が圧倒的に安く、家具付き物件も多いです。
Q4. 契約時に気をつけるべきことは?
A4. 原状回復義務の範囲や、途中解約の条件など、契約書をしっかり読み込みましょう。不安な場合は専門家に確認を依頼するのも手です。
おわりに
いかがでしたか?
オフィスは単なる「場所」ではなく、あなたのビジネスの“顔”であり“土台”です。
賃貸オフィスの選び方一つで、事業の立ち上がりスピードも、成長の伸びしろも大きく変わってきます。
1年後の起業に向けて、今から“情報収集と準備”を始めておくことが、成功への第一歩です。
物件探しは、焦らず・妥協せず・戦略的に。
さあ、理想のビジネス拠点を手に入れるための第一歩を踏み出しましょう!
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この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。