
融資の決裁権限とは?支店決裁と本部決裁の違い
融資をするかしないかを最終的に判断するためには誰かしらが決裁を行う必要があります。金融機関内部では融資の決裁権限が明確に定められています。支店決裁と本部決裁では審査の見方なども大きく変わります。メリットやデメリットを交えて解説していきます。
支店決裁の特徴
まず、支店決裁のメリットは決裁までの時間が早いです。最終的には支店長がYESと言えば融資が実行されます。デメリットは、ある一定の金額までしか対応できず大口融資は支店決裁では対応ができない範囲となります。金額の線引きについては金融機関ごとに異なります。
本部決裁の特徴
本部決裁のメリットは、審査部などにも企業情報が共有されるので将来的な取引深耕がしやすくなります。デメリットは、審査が細かく厳しいことと、決裁まで一定時間を要します。また、指摘事項などがあった場合には改善が図れているかなどチェックされます。
どちらの決裁が適しているか
小規模事業であれば支店決裁で済むことが多いです。本部決裁の審査は厳しいものの多くの融資を受けられるチャンスでもあります。
【無料相談のご案内】

この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura 元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員 中小企業診断士、起業コンサルタント®、 1級販売士、宅地建物取引主任者、 補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、 産業能率大学 兼任教員 2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。 融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago 元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役 同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。 支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。 日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。 長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。