
銀行との取引で知っておくべき「優越的地位の濫用」とは?金融機関も神経を尖らせるルール
前回の当コラムで【銀行付き合いについて】解説しました。
そのコラムでは期末実績で困っているならば、恩を売る意味でも付き合った方が良いという結論を出しています。
しかし、「取引銀行から言われたら付き合わなきゃいけないの?」「そんな余裕はうちにはないよ!」というご意見も当然あるかと思います。
そんな時に知っておいた方が良いルールがあります。
それは「優越的地位の濫用」というキーワードです。
「優越的地位の濫用」とは?
一般の人の会話ではほとんど聞かれないワードですが、金融機関内ではほぼ毎日のように話されているワードです。
それくらい金融機関はこのワードに神経を張っています。
では、「優越的地位の濫用」とはどのような意味なのでしょうか?
特に融資取引をしている場合を想定していますが、お金の貸し手(金融機関)は借り手(企業側)よりも、一般的に強い立場(優越的地位)にあります。
そのため、金融機関側が優越的地位を利用し、無言の圧力(濫用)で自行取引の増進をしてはいけませんよ、というルールです。
端的に言うと「この間難しい融資を通してあげたんですから、目標に達成していない●●に協力してくださいよ」的なことです。
過去に問題となった事例
数年前に某地銀さんで、「融資先に投資信託を販売」したことで一気に神経をとがらせることになりました。
このような事例が起きたことで、金融機関は「優越的地位の濫用」に対して極めて敏感になっています。
しつこい営業を受けたら?
あまりにもしつこく、かつナンセンスなセールスを受けた場合には、この伝家の宝刀「優越的地位の濫用」を使ってみるのもアリかも知れません。
かなりのパワーワードなので、おそらく担当者は引くと思います。
使うときの注意点
但し、その取引項目が「融資承認の条件」になっている場合は例外です。
したがって、伝家の宝刀の濫用は避けてください。
適切な場面で使うことで、企業としての立場を守りながら、金融機関と健全な関係を築くことができます。
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