
融資面接のポイント!誠実・的確な対応を心掛けよう
公庫面接の流れと重要性
公庫へ申込みをすると、2‐3日で面接の案内通知が届きます。その後、1週間ほどで支店・商工会議所等で公庫の審査担当者と面談することになります。面接の案内には、色々と多数の書類を持参するように書いてあります。
公庫は、預金取引がないため、申込企業を把握する方法は申込者に協力してもらうしか方法がありません。両者にとって、面接は大変重要なことです。そこで、面接のポイントを取り上げました。
持参資料を揃えることの重要性
公庫からすると、信用調査書(稟議書)の作成のために面接を行います。面接は小一時間で、効率よく終わらせたいのが本音です。
調査項目は限られており、最低限、現物の資料を確認することが決められています。自己資金の裏付けだけでなく、メインの預金通帳、残高が少額の通帳や家族名義のもの、税金の領収書やローン内訳が分かる資料などが必要です。
話せばわかるのではなく、現物資料で確認していきます。資料が不足すると後日再度面談が必要になるため、案内に記載された資料は必ず揃えるようにしてください。
資料の説明と申込者の姿勢
信用調査書の内容は、事業計画だけでなく、企業者の定性面・定量面、法人と個人の資産負債を合算したものです。個人のバランスシートを作成するには申込者の協力が不可欠です。
預金通帳のチェック
個人の預金通帳は、申込人の生活や資産形成の実態を知る重要な資料です。毎月の入出金や平均残高、各種引落し状況、大きな資金移動について確認されます。これにより、金銭感覚や債務観念、事業の計画性が判断されます。
自己資金調達の確認
両親や親戚、友人からの調達については具体的に聞かれ、実名や属性を確認されることもあります。その裏付けとなる入金事実や資料があれば説得力があります。曖昧な返答をすると不信感を招き、稟議書に悪影響を及ぼします。
担当者への対応姿勢
提出済の「事業計画書」は担当者に分かりやすく説明できるように準備しましょう。担当者が業界や技術に精通しているとは限りません。
担当者の話ぶりや目つきを観察し、知識レベルに合わせて説明してください。担当者が稟議書をまとめやすくすることが重要です。
想定される質問例:「売上が想定の8割だった場合の対応」「赤字補てん方法」「設備の必要性」「計画縮小の可能性」など。事前に問答を準備しておくと安心です。
まとめ
40分足らずの面接で融資の可否が決まります。不信感を与えず、好印象を持たれるよう意識してください。ほぼ担当者の稟議書の内容で結果が決まると言っても過言ではありません。
申込みは、公庫と良好な関係にあるアドバイザーを通じて行うことで、「事業計画書」の作成や面談対応もスムーズになります。外部の専門家の活用も検討しましょう。
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この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。