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【M&AシリーズVol.2】“固定資産”を見ずに会社を買うな!企業価値の裏に潜むリスクとチェックポイント
はじめに:M&Aで「固定資産」をなめたらあきません!
さてさて今回のテーマは、M&Aをする際に見逃してはならない“固定資産”の見方。
「M&Aの時は決算書見るでしょ?」
「BSに書いてある固定資産見ればいいんじゃないの?」
……そう思っているあなた。ちょっと待った!!
固定資産には“簿価に現れないリスク”と“見た目だけじゃわからない価値”が隠れています!
今回は、財務のプロが実際にチェックしている固定資産のリアルな評価ポイントをわかりやすく解説します。
固定資産とは?何が含まれるの?
まずざっくり定義から。
固定資産とは、簡単に言えば「長期間会社で使う資産」のこと。
具体的には──
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不動産(土地・建物)
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車両
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工作機械・設備
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ソフトウェア・システム
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内装・什器備品 などなど
要は「会社が持っているデカいモノ・長く使うモノ」全般です。
【チェック①】まずは“内訳”を確認せよ!
決算書の貸借対照表(BS)に「固定資産」としてまとめて載っていても、まずやることは…
固定資産の“内訳”を徹底的に確認!
以下のような視点で見ていきましょう:
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どんな種類の資産があるのか(建物、車両、ソフト等)
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簿価はいくらか
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実際の市場価値(直価)はどの程度か?
※直価の正確な算定は難しいですが、概算でも目安を掴んでおくことが重要です。
【チェック②】不動産に“抵当権”がついていないか?
ここ、意外と見落とされます。
会社が土地や建物を保有している場合は、「抵当権」の有無を必ず確認!
抵当権とは──
銀行などから融資を受ける際、「返せなくなったら担保として差し押さえていいですよ」と設定される権利のこと。
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抵当権がついていれば、万が一の時にその不動産は売却されるリスクがある
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「第1順位」「第2順位」と複数の抵当が設定されていることも
つまり、「土地ある=資産」ではない!
中身をちゃんと確認しないと、買収してからトラブルになることも…。
【チェック③】減価償却は適切にされているか?
続いてチェックしたいのが「減価償却」。
簿価が適切に下がっているか?
減価償却の漏れ・操作はないか?
実際のM&A現場では──
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減価償却をしていない会社もある(利益をよく見せたいなど)
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建物やソフトウェアの価値が“実態より高く”帳簿に残っている
こういった状態は、財務の健全性を損なう要因になります。
【チェック④】修繕状況・積立の有無を確認せよ!
ここ、めちゃくちゃ盲点です。
特に「古い建物」や「大型施設」を持っている企業は、修繕履歴や将来修繕コストの積立状況も要確認!
たとえば:
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スポーツジムや温浴施設などは、水回りの修繕が定期的に必要
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マンションや事業用ビルなら大規模修繕のタイミングがある
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修繕費用の積立がゼロだと、将来大きなキャッシュアウトリスクになる!
これ、買収後にドーンと出費が来る“地雷”になるので、本当に要注意です!
【チェック⑤】自社開発ソフトウェアの“価値”は本当にある?
はい、次はソフトウェアの話です。
帳簿に「ソフトウェア 1000万円」って書いてあったとしても…
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社内でしか使えないツールだったら?
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汎用性ゼロだったら?
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技術的に陳腐化してたら?
実はこれ、「資産」とは名ばかりで、**実態は“ゴミ”**なんてことも。
自社開発系のソフトウェア資産は「価値の精査」が必要不可欠です!
【チェック⑥】車両・設備の“背景”も見よ!
たとえば──
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社長名義の高級車が3台……
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営業車がボロボロで5台……
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トラックが20年選手……
これらの資産の“状態”を見れば、会社の体質や経営者の性格まで透けて見えてくることも。
固定資産を見る=経営者を見る ことにも繋がる!
そして忘れちゃいけないのが、車両や設備のリセールバリュー(再販価値)。
ある税理士さんいわく…
「クライアントにはあえて“売れる車”を持たせてます」
なぜなら、いざというとき資金化できるから。
M&Aではこの視点も非常に重要です。
まとめ:固定資産は“中身”がすべて!
最後にもう一度、今回のポイントをおさらいしましょう。
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決算書のBSだけでは足りない!内訳と中身を見よ!
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不動産は抵当権に注意。順位も確認!
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減価償却の適否は“利益操作”のサインになる
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修繕履歴と積立の有無は将来のキャッシュアウトを左右する
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ソフトウェアは使えるか?再利用できるか?で判断
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車・設備の状態や種類は“経営者の質”を物語る
固定資産は「ある」ことより「使える」こと、「負債」にならないことが大切!
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