
事業再構築補助金の本当の採択率とは?通常枠の実態を徹底解説
事業再構築補助金は、コロナ禍以降もっとも利用希望者が多い大型補助金ですが、その採択率については「実態とは異なる誤解」が広がっています。
この記事では、公表値と現場感覚のズレの理由、通常枠の本当の採択率、金額帯ごとの傾向、採択率を高めるための戦略まで徹底解説します。
目次
公表採択率44.7%の誤解
世間では、以下のような公表値から 「採択率は44.7%」 と誤解されています。
- 応募数:19,673者
- 採択数:8,810者
この数字を見ると、「半分近く通るなら思ったより簡単では?」と錯覚してしまいます。しかし、これは特別枠を含めた採択率であり、実態とは大きく異なります。
なぜ公表数値と現場感覚がズレるのか
公表される採択率が高く見える理由は、以下の構造があるためです。
- 特別枠の採択率が極端に高い
- 特別枠は申請できる事業者が限定される
- 通常枠が全体の約8割を占めるが、その採択率は大幅に低い
つまり、採択率の平均値が「特別枠に引っ張られて上がっている」ため、実態より高く見えるのです。
特別枠の採択率の実態
特別枠の採択率は以下のとおり、非常に高い水準で推移しています。
- 第1回:55%
- 第2回:66%
- 第3回:66%
- 第4回:66%
50〜66%という高い採択率は、要件が厳しく、申請できる企業が少ないために生じるものです。
この特別枠が全体採択率を押し上げているのは間違いありません。
通常枠の採択率はどれくらい?
最も重要なのは、多くの中小企業が申請する「通常枠」の採択率です。
第4回の通常枠採択率:37%
つまり、実際には3社に1社しか採択されないという厳しい状況です。
この数字を知らずに申請すると、「思ったより厳しい」という結果になりかねません。
金額分布ごとの採択率
申請金額によって採択率が大きく変わるのも事業再構築補助金の特徴です。以下は公表データを基に算出した結果です。
● 1,500万円未満の通常枠
採択率:21%(5社に1社)
申請数が多く競争が激しいため、採択率はかなり低い水準となっています。
● 1,500万円以上の通常枠
採択率:40%前後
設備投資規模が大きいほど事業の内容が具体的であり、「事業再構築」の趣旨に沿っていると判断されやすいため、採択率が高まる傾向があります。
採択率を高めるための結論
採択率の傾向を踏まえると、以下のような結論が導かれます。
● 結論:1,500万円以上の申請の方が採択率は高い
もちろん、根拠のない水増し投資はNGです。ただし、合理的な設備投資が必要な計画の場合、上位枠の方が採択率が高くなるというデータが出ています。
- 設備投資の妥当性が評価されやすい
- 事業転換のインパクトが明確
- 事業計画に説得力を持たせやすい
弊社では過去の採択・不採択の傾向を分析し、
- 審査されるポイント
- 落ちる計画に共通する特徴
- 通りやすい申請内容の構造
を把握しているため、採択率を高めたい場合は専門家のチェックが非常に効果的です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 「44.7%採択」と言われるのは本当ですか?
数字自体は正しいですが、特別枠を含めた平均値です。通常枠は37%しか採択されません。
Q2. 通常枠の申請は本当に厳しいのですか?
はい。特に1,500万円未満の小規模枠は採択率が21%と非常に低いです。
Q3. 高額申請の方が通りやすいのはなぜですか?
設備投資が明確で、事業再構築の趣旨(事業転換・新市場開拓など)に合致しやすいためです。
Q4. 採択される計画と落ちる計画の違いは?
明確な事業転換、投資の妥当性、収益性の裏付けなどがある計画が採択されやすく、逆に曖昧な投資・根拠の弱い収益計画は不採択となります。
Q5. 採択率を上げるには何をすべき?
事業計画の「論理性」「整合性」「収益性」「実現可能性」を高めることが最重要です。専門家チェックも有効です。
まとめ
事業再構築補助金の採択率は、表面的な44.7%という数字だけでは実態を把握できません。
- 44.7%は特別枠を含む平均値
- 通常枠だけを見れば採択率は37%
- 1,500万円未満は21%と非常に厳しい
- 1,500万円以上は40%前後で採択率が高い
補助金は戦略と計画づくりがすべてです。
事業転換の明確化、投資内容の具体化、収益性の裏付けなど、論理的な計画書が採択のカギになります。
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この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引 主任者、
補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。


























