
相見積りとは?意味・マナー・注意点を起業支援の専門家が解説
ズバリ言います。相見積り(あいみつもり)とは、同じ依頼内容について複数の業者から見積書を取って比較検討することです。価格や条件、対応などを見比べて、最適な取引先を選ぶために行われます。
この記事では、事業者として何度も相見積りの現場に立ち会ってきた私、中野裕哲が、起業家や個人事業主の皆さんに向けて、「相見積りとは何か?」「どうやって進めるのが正解か?」を実務目線で丁寧に解説します。
相見積りのメリット
- 価格の妥当性がわかる:相場を把握することで適正価格で契約できる
- 交渉材料になる:他社の条件を元に交渉を有利に進められる
- 対応の質を比較できる:納期や説明の丁寧さなど、対応の違いも確認可能
- 新しい業者の発見につながる:視野が広がり、より良い取引先に出会える
相見積りの基本マナー
相見積りを行う際には、次のようなマナーを守ることが大切です。
- 相見積りであることを事前に伝える
- 同じ条件・内容で依頼する(比較可能な状態に)
- 見積り結果をむやみに他社へ提示しない
- 採用・不採用に関わらず結果を丁寧に伝える
- 相手の時間を使っていることを忘れない
実務での相見積りステップ
- 条件の整理:依頼内容・納期・予算などを明確に
- 候補業者を3社程度選定:多すぎると対応が難しくなります
- 相見積りであることを明記して依頼:誠意ある対応を心がけましょう
- 見積書の内容を比較:金額だけでなく、内訳や条件も重要です
- 選定と連絡:採用業者には感謝を、不採用には丁寧な辞退連絡を
価格だけで決めるのはNG!
安い見積りに飛びつくのは危険です。納期遅れ、品質トラブル、アフターフォローの不備など、長い目で見れば損になることもあります。価格・品質・信頼性をバランスよく判断するのが鉄則です。
相見積りの失敗例と教訓
- 見積り依頼が曖昧で、各社で条件がバラバラに
- 一方の業者の見積り内容を他社に見せて不信感を招いた
- 価格だけで決定し、納期や品質に後悔
こうしたトラブルを避けるためにも、最初の準備と丁寧な対応が何より大切です。
まとめ:相見積りは信頼を築くプロセス
相見積りは、単なる「値切りの道具」ではありません。条件を整えて誠実に依頼することで、信頼関係を築きながらより良いパートナーを見つけるための重要な手段です。
これから起業や新しい事業展開をお考えの方は、ぜひ「上手な相見積り」を実践して、満足のいく取引を実現してくださいね。
筆者プロフィール
中野 裕哲(なかの ひろあき)
起業コンサルタント®・副業コンサルタント®・税理士・行政書士・特定社会保険労務士・CFP®。中小企業・個人事業主のための「まるごと起業支援」を実践し、相見積り活用法や業者選定の実務支援にも豊富な経験を持つ。