今回は金融機関(銀行や信用金庫など)を締結する「契約書」についてお話したいと思います。
経営者の方であれば金融機関とのやり取りの中でも特に借入をする際に、うんざりするほどの書類に名前(もしくは社名)や住所を記入し、「そんなに押すの!?」というくらいに実印を押しまくった経験があるのではないでしょうか?
借入申込時には金融機関所定用紙、保証協会所定用紙、各自治体の所定用紙に何枚も何枚も名前と住所と印鑑を求められ、やっと審査の承認が下りたと思ったら、今度は契約書類に名前と住所と印鑑を求められます。
昨今は監督官庁からの指導もあり、「何のための用紙になぜ署名・押印するのか、どのような契約内容になっているのか」を銀行員から債務者(お客様)に説明する責任が求められています。
そのため、審査が通り契約書に署名・押印する際は契約書の裏にある細かい内容を説明してもらっているはずです。
しかし、中にはその内容を「説明した体にして」、署名・押印を指示してくる銀行員も居ますので、注意してください。
もし、初回の融資を受ける際にしっかり説明してくれなそうであれば「時間はかかっても構わないので、しっかり説明して欲しい」と求めて構いません。
では、実際にはどのような契約書に署名・押印しているのでしょうか?
各金融機関によって、また借入の条件によって細かな違いはありますが、概ね以下のような契約書を締結しているかと思います。
(借入をする際に締結する契約書の代表例)
1. 銀行取引約定書(信用金庫取引約定書、信用組合取引約定書)
2. 金銭消費貸借証書
3. 保証約定書
4. 抵当権設定契約書
それぞれの契約書の役割や契約内容については、次回以降の当コラムの中で説明していきます。
「既に借入をしているけれど、契約時に十分な説明がなかった」「説明されたような気もするけれど、記憶が曖昧だ」という方は当コラムで再確認してみてください。